≪トーク①:武陵農場の紫陽花の池&彩虹河濱公園のヒマワリ≫
暑い日が続いています…。新型コロナによって台湾ではマスク着用が必須のため、汗かきの私はマスクの中でも汗をかいて、最近肌荒れが気になっています。そんなすっかり夏モードの台湾ですが、先日、台湾中部・台中市にある「武陵農場」に“紫陽花の池”が登場し、話題となりました。
え?なんで今ごろ紫陽花?と思ったのですが、「武陵農場」では、この休園期間中、園内の紫陽花が見ごろを終え、色あせてきたことから、その紫陽花を使って、近年、日本のインスタで人気となっている、神社の手水舎や手水鉢に花を浮かべる“花手水”を再現した池を作りました。
台湾にも花言葉があって、台湾では白やピンクの紫陽花は「希望」、紫の紫陽花は「再会」、青の紫陽花は「円満」と言われていて「武陵農場」によると、「希望」の象徴であり、紫陽花の花一つ一つがギュッと集まっている姿が、団結して新型コロナに立ち向かうという姿を象徴しているようだとして、台湾の新型コロナの感染拡大が早く落ち着きますようにとの願いを込めて、紫陽花の池を作ったそうです。
紫陽花の花というと、梅雨時期に見かけるからなのか、他の花と比べて、“すごく華やか!”というよりも、雨や水が良く似合う、何だか“静かな美”というか、幻想的な雰囲気を感じますよね。
今は、休園中のため、観に訪れることはできませんが、「武陵農場」のフェイスブックページにアップされた映像に、日本ロスの人だけでなく、多くの台湾の人たちが癒されました。
早く新型コロナが落ち着いて、「武陵農場」に遊びに行きたいな~と思っていた人も増えていた中、7/8に台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部である中央感染状況指揮センターが、7/12以降の新型コロナ対策について、警戒レベル3級は7/26まで延長とするものの、一部条件付きで規制を緩めると発表しました。その“一部条件付きで規制が緩められる”対象に、“国立公園”にあたる「国家公園」や「国家風景区」、そして「レジャー農場」や「植物園」、「クリエイティブパーク」、「美術館」、「博物館」が含まれていることから、この情報が出るとすぐに台湾各地の人気スポットやその周辺の宿泊施設などには予約の電話がどんどん入ってきたそうです。
その紫陽花の池を作った「武陵農場」でも、8日に規制の部分解除が報じられたあとすぐから宿泊施設やキャンプエリアの予約や問い合わせの電話が鳴りやまなかったそうです。告知された当日8日の15時までに30組以上の宿泊に関する問い合わせがあって、その翌日には、7月、8月の休日の宿泊は全て埋まってしまったんだそうです。
台北市と新北市は5/15から、そのほかの地域も5/19から新型コロナの防疫対策が上から2番目に厳しい3級となっておよそ2か月に渡って自粛生活をしているわけで、この状況に、みんな一生懸命我慢していたんだなという思いと同時に、一気に人が溢れそうで今後また自粛生活を強いられるようなことが起こらないか、ちょっと心配でもあります…。
さて、新型コロナの影響で私たち人間の世界では自粛生活を行っていますが、自然界では、新型コロナも、人間が自粛生活している事も、一切関係なく、いつも通り季節が移り変わっています。
紫陽花の花はもうシーズンを終えようとしていますが、今度は夏の花たちが続々と花を咲かせていますよ。
夏の花の代表といえば「ヒマワリ」!台湾でも7月末から9月中旬ごろにかけてが見ごろとなります。
中でも、台北でおススメのスポットは台北北東部・內湖エリアの「彩虹河濱公園(レインボー河浜公園)」。
近年、河濱公園がどんどん美しく整備されていて、遊具施設を新しくするだけでなく、花畑の整備をしているところもあります。この「彩虹河濱公園」でも“ひまわりエリア”があって、バスケットコートおよそ15個分の広さの土地に23万株ものヒマワリが植えられています。
しかも、特に花畑の中に通路などを作っておらず、なかなかワイルドに植えられているので、自然な花畑にも見えますし、ここのヒマワリは背が高いなぁという印象です。
さらには、川沿いで、近くに橋もあって、遠くには台北のランドマークである超高層ビル台北101が見えたり、近くの松山空港から飛び立つ飛行機が見えたり…と、都会と自然がマッチした花畑です。
そしてなんといってもここは郊外の花畑に行くのと比べてアクセスがいいのがポイント!
台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインで東の終着駅「松山」駅まで行き、徒歩20分、もしくは、駅前のバス停から「204」番か「民生幹線」バスに乗って「行善」バス停下車。そこから徒歩10分です。
駅前からUbikeを借りるのもおススメですよ。川沿いをサイクリングして、ひまわりの花を楽しんでまた自転車で戻って来るという楽しみ方ができます。
アクセスがいいので、旅のルートにも入れやすいですよね。
この「彩虹河濱公園」のヒマワリは例年の様子を見ていると9月頃までしっかりと楽しめそうですよ。
ヒマワリのシーズンに台北を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。
≪トーク②:向陽農場(Sun&Green) ≫
ちょっと遠出する余裕があれば、郊外のひまわり畑もぜひ訪れてみてください。
“ヒマワリ”スポットといえば、台湾で最も有名なのが、台湾北部・桃園市にある「向陽農場(Sun&Green)」。ここは、台湾北部最大のヒマワリをテーマにした農場です。
オーナーさんは、国立屏東科学技術大学の農園生産技術科を卒業した人で、1万8,000坪の広い園内には様々な品種のヒマワリが植えられていて、品種ごとの紹介の看板もつけられています。
一言に「ヒマワリ」と言っても、真ん中の茶色い部分が大きく花が密に咲く品種もあれば、真ん中が茶色ではなく黄色いものや、花びらがレモンのような黄色の品種、花びらの先が丸いものや、しゅっととがったもの、また赤い花びらの品種など様々です。
ここのひまわりはきれいに整列して植えてあるので、ひまわり畑には通路があって中に入って写真を撮ることができます。
ポイントは、ひまわりが向いている方向から、ひまわり畑を斜めに撮ると、通路が見えず、たくさんのヒマワリの中にいる素敵な写真を撮ることができますよ。
そしてここで楽しめるヒマワリは“花”だけではありません。
「ひまわりの種のアイスクリーム」や、「ひまわりのお茶」、「ヒマワリのお茶ゼリー」なども売っていて、舌でヒマワリを楽しむこともできますし、広い敷地内には、ミニ列車が走っていたり、羊がいたり、射的コーナーがあったり、バーベキューエリアがあったりと、家族そろって楽しめるスポットとなっています。(バーベキューエリアは別途料金が必要となります。)
またお土産コーナーでは、ひまわりをモチーフにした小物もたくさん売っていて、見ているだけでも元気が出てきます。
「ヒマワリ」の花は本当にエネルギーに溢れていますね。
「向陽農場」は、私が数年前に行ったときには入園は無料だったのですが、昨年(2020年)から観音エリアに住む住民以外は入園清掃費として1人50台湾元(日本円でおよそ200円)が必要となりました。
これだけのスポットをこれまで無料で開放していたというところがすごいなと思いますが、今回必要となったこの入園清掃費も、入園後、そのチケットが園内で使える50元分の割引券となります。ですので、園内でお買い物をしてその際にチケットを使えば実質入園料は無料のようなものですね。
夏場に台湾を訪れる機会があれば、ひまわりからたくさんのエネルギーをもらいに、ぜひ「向陽農場」に出かけてみてくださいね。
「向陽農場」へのアクセスは、在来線台湾鉄道「中壢」駅下車、駅の左前方にある「桃園客運」というバス会社の乗り場から「観音」行きのバスに乗って、「東元公司」バス停下車。バス停近くの交差点に「向陽農場」と書かれた看板がありますので、その矢印の方向に徒歩40分です。
バス停降りてからちょっと距離があるのと、途中、あまり日陰もないので、歩くのはちょっとなぁ…という方は、台湾新幹線こと台湾高速鉄道の「桃園」駅下車、そこからタクシーで行くのがおススメです。
ちなみに、帰りは農園のカウンターの人にお願いをするとタクシーを呼んでくれますよ。歩きながら途中でタクシー来たら捕まえようか。なんて思っても、台湾は郊外に行くとタクシーも呼ばないとなかなか通りませんので、気を付けてくださいね。
実は、私は初めて「向陽農場」に行ったとき、友達と軽いノリでバス停まで歩き始めて、結局タクシーと出会うことなく、へとへとになってバス停に着いたものの、そこでバスがさらに40分待ち!しかも椅子も歩道もない道路わきのバス停でただひたすら待つ…という経験をしてしまいましたので、皆さんは気を付けてください。。。
≪トーク③:「蓮荷園休閒農場」の蓮の花&“觀音飛機場”≫
実は、この「向陽農場」から最寄りの(…とは言っても徒歩40分かかりますが)バス停に行くまでの間にもう1か所、夏におススメのスポットがあります。
それは、「蓮荷園休閒農場(れんかえんレジャー農場)」─。
ここは、蓮の花のスポット。2ヘクタールを占める園内には、大きな蓮の池があって、美しい蓮の花が鑑賞できます。でもここが人気となっている一番の理由は、“蓮の葉の上に乗ることができる”こと!
様々な種類の蓮があるのですが、中でも「大王蓮(オオオニバス)」と呼ばれる種類の丸いお盆のような形をした蓮は大きさが直径1m以上にもなって、体重制限はありますが、その上に乗ることができるんです。
この体重制限、何キロまでだと思いますか?
設置してある看板には体重制限は100kgまでと書いてあります!ですので、大人でも大丈夫!また、体重によっては小さなお子さんと一緒に乗ることもできますね。
元々の体重制限は60kgまでだったそうで、この看板の100kgという数字の部分が手書きで上から貼ってあるというのがちょっとドキドキしますが(笑)、ちゃんと蓮の生育状態を見て判断しているそうですので安心してチャレンジしてくださいね。
また、園内には蓮の池にブランコが設置されていて、インスタ映えするような写真が撮れるスポットがあったり、食事処もあって、そこでは“蓮”を使った「蓮の実竹筒飯」や「蓮の葉麵線」といった食事メニューや、「蓮の実豆花」、「蓮の実かき氷」、「蓮の花コーヒー」といったデザートも楽しめます。
そして、蓮を使ったDIY体験などもやっていますので、こちらも家族で楽しめますよ。
「蓮荷園休閒農場」の入園料は大人1人80元(およそ320円)、子供1人50元(およそ200円)です。「大王蓮(オオオニバス)」に乗る場合には別途50元(およそ200円)がかかります。
「向陽農場」でヒマワリを楽しんだ後、真っすぐタクシーで帰るのもいいですが、ちょっとお散歩気分で歩いて、“蓮の花”も一緒に楽しんではいかがでしょう。
そして、さらにもう1つ、近くに、こちらは季節を問わず気になるスポットがありますよ。
「向陽農場」と「蓮荷園休閒農場」の最寄りのバス停「東元公司」バス停から駅とは逆方向に2停留所行くと、左手に“飛行機”が見えてきます!!
空港や滑走路らしきものは一切ない、一般の道路の脇に、ペイントされた古い飛行機が鎮座していて、とっても不思議な雰囲気を醸し出しています。
桃園といえば台湾北部の空の玄関口ではありますが、なぜ飛行場からは遠く離れた、しかもこんな道路のすぐ脇に飛行機があるのかというと、これは現役を退いた飛行機で、元々「長美休閒農場」と呼ばれていた場所を、新たなテーマのスポットにしようと準備しているんだそうです。
ただ長らくそのままであることから、一部では「飛行機の廃墟」等とも呼ばれているようですが、実はインスタなどで“秘境”として注目を集めていて、写真を撮りに訪れる人も少なくありません。
飛行機の中には入れませんが、間近で見ることができますし、タラップやジェットエンジン部分で写真を撮るのが人気のようです。
ジェットエンジンの部分なんて、普段そんなに間近で見ることはできませんからね。それだけでも特別な感じがします。
フォトスポットとしても気になりますし、今後、この飛行機を利用してどのようなスタイルで営業していくのかも気になります。
ただ、ここは私有地ですので自由に入ることはできません。写真を撮りたいなという方は、現在は土曜と日曜の週末のみ、朝9時から夕方17時まで開放しているそうですのでその時間に合わせて行ってみてください。なお、入園清掃費として1人150元が必要となります。
まだここで何かしらの営業をしているというわけではありませんが、もし興味があれば、ひまわり、蓮と合わせて見に行ってみてくださいね。
夏の強い日差しを浴びて植物たちはぐんぐん大きくなっていますが、夏の花たちを楽しみに行くときには、帽子や日傘といった日よけグッズ、日焼け止め、サングラス、そして飲み物!これを忘れないようにして出かけてくださいね。
ちなみに、汗かきで暑さに弱い私は、熱中症対策の塩分補給用に、よく“塩レモンキャンディー”を持ち歩いています。これも暑い日のお出かけにおススメですよ。夏に台湾に来るときには覚えておいてくださいね。