急激な経済成長を遂げているカンボジア。しかしその薄い皮のような経済発展の一枚下には、まだ癒えていない深い傷が残っている。1975 年から 1979 年までの、わずか 3 年 8 ヶ月と 20 日のポル・ポト政権時代に、国民と在住外国人の 170 万人あまりが命を落とした。それは決して、日本人とは無縁の、遠い狂気の時代ではなかった。